網代山通信

No.23:自主防災会連合会視察研修と熱海市観光防災セミナー

投稿日: 報告, 防災

     □自主防災会連合会視察研修

   2月9日、御前崎市「津波避難タワー」と「浜岡原子力発電所・構内工事現場」の見学会に自主防災会長の内藤さんと町内会長の橋本さんが参加されました。
  東日本大震災より以降、地震・津波対策に日々努力している姿を見ることができました、とのことです。(詳細は後段の報告書を参照してください)

 

□熱海市観光防災セミナー

   2月14日、熱海観光防災実行委員会「はつしま会」主催の観光防災セミナーに自主防災会長の内藤さんと町内会長の橋本さんが参加されました。
   熱海市危機管理監および自衛隊横須賀地方総監部防衛部長の講演があり、災害時における観光地としての市の対応、自衛隊としての基本的な行動基準等が紹介されました。(詳細は後段の報告書を参照してください) 以上

 

*********************************************************************

 

自主防災会連合会視察研修・報告

   熱海市自主防災会連合会(危機管理課員含む)総勢60名での視察研修でした。
まず御前崎の津波避難タワーですが、思ったより小さく高さ12m、最上部スペース50m2、収容人員100名です。
入口にはドアがあり、施錠が通常はしてありますが、簡単に蹴破れる材質で出来ています。昇降の方法は2系統あり、1つは階段、2つ目はスロープ(勾配1/10)で最上部の避難スペースには人が津波で流されないようにチェーンで固定する様になっていましたが、周囲には小高い丘があり、道路も整備されているようで、実際避難するには丘に湖南する方が安全かなと思いました。 

   浜岡原発には初めて行きましたが、敷地面積50万m2と広大でした。
原子力館は誰でも入れる施設で展望タワー、実物大の原子炉のカットモデルなどがある建屋に案内され、概要説明されている間に、事前に提出されてある名簿と運転免許証等で本人確認をされ、パスを渡されます。中部電力で用意されたバスで構内の見学に入りますが、正門で最初のセキュリティチェックがあり、見学者名簿の提出、車両検査(鏡で下回りも見ていた)を受け構内に入り、先ず見えてくるのが巨大な防波壁です。高さ22m(海抜4mあるので実際は18m)、基礎部分は深い所で30mで構造はスカイツリーと同じだそうです。(現在さらに補強中) 

   次に原子炉建屋の防水対策で3重になっています。1番目の扉厚さ1m重さ40t、2番目厚さ80cm重さ23t、さらに内側にあり浸水を防いでいるそうです。
いよいよ原子炉建屋に入る時にもセキュリティチェックがあり、空港などにあるチェックです。何回もとめられる人がいましたが、なんとか通過して原子炉の集中制御室を見学します。
ここは一番興味があったんですが、新しい5号機だけあって最新設備でした。(福島の映像を見た時、今時あんな古い設備を使っているのかと驚いたからです。) 

   次に原子炉本体及び燃料プール室に入る時は空気が出入りしない様にドアが2ケ所あり、閉めてからでないと次のドアは開かない様にロックされ原子炉は負圧に設定し外部に空気が出ない様になっていた。 

   最後に福島を教訓に、外部電源、冷却水等のバックアップの対策を採られているが、福島の報道を見ていると、なくならないあまりにもおそまつなポカミス、原子炉は本当にコントロールできるのか? 使用済燃料の最終処分場の問題もクリアになっていないし正直なところ不安はぬぐい切れないのが個人的な感想です。(内藤和昭)

 

 

   津波避難タワーは階段で上っても床が網目で、目も頭もクラクラしましたし、屋上に登り切っても、海に近いとの思い込みかもしれませんが、高い津波がきたら即水に漬かるなあーと思いました。 

   原子力発電所での感想は 見学場所は確かに津波を受け入れない要塞のようです。
しかし人間でも測りしれない力を持つ自然現象が、いつ、どこに起こるかも不測です。そしてそれに対峙するのは私達人間です。
   予想もつかない地震(それに伴う津波)が発生した時、いかに早く対応し、対処し、どこまで後始末ができるのか、、。地震がおこり津波が発生する時は、全壊・半壊・崩れ、そして、それらは海水に漬かるということです。即家に戻り、もと通りの生活が即できるわけではありません。東日本大震災での福島原子力発電所の姿を見て各原子力発電所ではいろいろな対策が練られている様ですが、小さな国・日本では原子力発電所の近くに家があり生活している人達が居ます。福島のようにこ地域の人が帰れない土地はつくらないと断言することはできないと思います。 

   原子力発電所の必要性は、現在停止の状況で電気代が値上りの中で生活しているので、有・無の判断は難しいのですが、自分の家が原発の近くにあり、家族も居るということを思いながら、原子力発電所の危険性と安全性を電力会社のトップの人達は頭に入れながら、指示者は東京、働く人は現場と区別しないで、指示者も操作する者も知識は共有していなくてはいけない。知らないではすまされない程重要な大切な原子力発電所です。「百聞は一見に如かず」を実感しました。(橋本昌子)

 

 

熱海市観光防災セミナー・報告

   熱海観光防災実行委員会「はつしま会」主催、熱海市共催のセミナーがMOA美術館能楽堂で開催されました。
   先ず熱海市危機管理監・名川氏より「熱海市の観光客対策の現状」の説明がありました。
旅館ホテル使用の協定が定まり、市内に地震・風水害が発生した時の観光客の身の安全を第一に、帰宅できるまでの間、旅館、ホテル間で話し合いをしながら避難して頂き自衛隊の協力のもと、無事家へ帰っていただくことを目標としている。 

   引き続き海上自衛隊横須賀地方総監部防衛部長の三輪氏からの講演がありました。題目は「横須賀地方隊南海トラフ地震対処の概要」。自衛隊として自力の判断でできるのは、災害が発生すると即ヘリコプターを離陸させ、災害地の状況等の情報を国・関係関連施設へ衛星発信します。自衛隊は県知事よりの電話1本の要請で発動します。
   陸上自衛隊は陸より、但し道路が通行不能の所は通過できるようにしながら目的地へ向かいます。海上自衛隊は艦に救援物資を積み込み、又、日頃の訓練で海域を知っているので、そこの海岸を使用するのに必要な道具も積み込み出航します。
   熱海の海は深く、岸壁近く以外では錨をおろしても海底まで届かないので、沖に停め小ボートで陸地を目指す。但し、海が深いので浮くもの沈むものもあり、様子を見ながらの救援になります。空からはヘリコプターが着陸できる場があるかどうか、風圧に耐えられる場所か否か、現場の様子を見ながら危険の無いように救助活動を行います。 

   しかしどこまで自衛隊が支援できるのか、、、。自衛隊の力がなくてはやれないことも多々ありますが自衛隊の力を借りなければできないことは何なのか、又災害に遭った私達も自力で皆と助け合いながらできることもあるのではないか、、、と拝聴しながら考えました。(橋本昌子)

No.136令和6年5月度 活動報告

□ 活動報告                    会長 橋本 昌子 □ ...

No.135令和6年4月度 活動報告

□ 活動報告                    会長 橋本 昌子 ...

No.134令和6年3月度 活動報告

□ 活動報告                    会長 橋本 昌子 ...

No.133令和6年2月度 活動報告

□ 「地震防災講演会」参加報告           会長 橋本 昌子 ...

No.132令和6年1月度 活動報告

□ 報告                         会長 橋本 昌子 ...

→もっと見る